LCL Engineers' Blog

バス比較なび・格安移動・バスとりっぷを運営する LCLの開発者ブログ

社内勉強会の開催形式を課題に合わせて変えてきた話

モバイルアプリエンジニアの山下(@yamshta)です。

LCLでは、去年の1月からエンジニアチームの技術力向上コミュニケーションの活性化の一環として、社内勉強会を隔週で開催してきました。

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取り組みの見返りとして開発速度の向上を期待して始めたものの、様々な側面からメンバーの負担になることも多く、1年の中でいろいろなやり方を試してきました。
今回はその変遷を当時の課題などを含めて紹介します。

1~4月 モブプロ形式

上の記事にもある通り、当初はモブプロ方式で開催していました。
テーマは全員から事前にやりたい技術や改善を募集し、勉強会が終わるたびにその中から次回行うテーマをひとつピックアップして進めました。

暫くは手探りで進めていましたが、次第にいくつかの課題が見えてきました。

  • 全員が初見の技術の場合、1時間でゼロからキャッチアップして手を動かすのが難しい
  • 理解度に差がありすぎると講義化してしまう
    • または発言する人が偏ってしまう
  • 環境構築で時間を大幅に取られてしまうことがある

そのため、回を重ねるうちに"誰か"が事前準備をするようになり、最終的にはそのテーマを教えられる人や興味がある人が講師役を担当する形式になりました。

5~8月 講義形式

自然となった形式なので勉強会自体はうまく進むようになりましたが、こちらも回を重ねるうちに課題が出てきました。

  • 担当メンバーに偏りがでてくる
  • 中1週で準備をしなければいけない

これにより、担当者になりがちなメンバーが忙しくなったり、講義形式ということから準備や内容自体のハードルが段々と上がってしまいました。

そこで、去年の中旬あたりから開催方法を一新することにしました。

9月~12月 ターンテーブル形式

担当のローテーションを事前に組み、数ヶ月前から担当日を把握できるようにしました。
その上で、以下のルールを設けるようにしました。

  • 担当者が勉強会の内容を決める
  • 内容はエンジニアリングに関係することであればなんでもあり
  • 参加者の人数は気にしなくてよい
  • 参加者が誰もいない場合は、一人で改善する時間、勉強する時間に回してOK
  • 形式は、ハンズオン・LT・モブなど、なんでもあり
  • 勉強会の前週の金曜日までに内容を共有する

これにより、準備の期間を充分に確保することができるようになり、自由な形式からハードルも下がりました。

現在 ターンテーブル形式 ver2

ターンテーブル形式にしたことで、無理なく開催することができていましたが、年末に大きな案件複数と引き継ぎ案件が並行し、忙しさから開催の先延ばしが続きました。結果的に12月は1度も開催することできず、1ヶ月過ぎてしまいました。

勉強会より開発の優先度が高いの当たり前なのですが、それを理由で活動を止めてしまうと再開のハードルが上がったり、形骸化してしまうため細々と継続することが大切だと考えました。
そのため、今後は原則スキップ無しとして、その代わりに以下の追加ルールを設けました。

  • 当番の人が忙しい場合は、テーマだけ決めて本人不参加もあり

例えば、以下のような感じです。

  • モブプロをする場合:テーマやお題だけ担当者が決める
  • 輪読会をする場合:本だけ担当者が決める、当日はみんなで声を出して読むとか

これにより、チームとしてフォローし合いながら継続的に続けることができるようになりました。

おわりに

そこまでして勉強会を開催する必要があるのかと思われてしまうかもしれませんが、業務で普段触れていない技術やメンバーとのコミュニケーションの時間を定期的に設けることで、チーム全体の課題解決能力が向上し、高いパフォーマンスに繋がると思っています。

これからも課題が出てくることはあると思いますが、柔軟に対応して良い雰囲気のチームを作っていきたいと思います。