フロントエンドエンジニアの岡田です。
LCLのエンジニアチームでは、2月から3ヶ月半ほど「がんばるタイム」を実施していましたが、少し前に止めました。 今回は、「がんばるタイム」導入の背景や、結果についてまとめました。
がんばるタイムとは
トリンプ・インターナショナル・ジャパン株式会社が導入している、業務に集中する時間を設定する制度です。 以下のウェブサイトによると、おしゃべり、電話、立ち歩き、コピー、部下からの相談、さらに上司からの指示も全面的に禁止とのことです。 w-kawara.jp
がんばるタイム導入の背景・目的
LCLでは、日々のコミュニケーションにチャットツールを使っています。 そのため、直接話しかけられて手が止まってしまう、ということはあまりありません。 ですが、チャットツールに未読件数のバッヂがつくたびにチェックをしてしまって集中できない、という声はありました。
そこで、チャットを気にせず集中できる時間を確保し、生産性を向上させることを目的としてはじめました。
LCLのがんばるタイムルール
具体的には、以下のようなルールで行っていました。
- 時間は毎日AM11:00 - AM12:30
- デイリースクラムで「がんばるタイム」中に行うタスクを宣言する
- チャットツール、メールの閲覧・発言は、原則禁止(ただし緊急時は除く)
- GitHub、Issue Tracking System等でのやりとりも禁止(ただし一方的な書き込み、レビューなどは良い)
- リリースは極力しない(午前中にリリースがある場合は、10:00 - 11:00に行う)
実施期間
2月初旬〜5ヶ中旬ころまで、3ヶ月半程、実施しました。
がんばるタイム導入の結果
導入してみた結果です。
よかったこと
- チャットを気にせず集中できた
- がんばるタイム中にチャットを見なくても、未読件数が増えていないのがよい
- 1日のうちで集中する時間と、それほど集中しなくてもできる仕事をメリハリをつけて効率よく進められるようになった
改善が必要と思ったこと
- 午前中のリリースを業務開始から1時間以内でやらなければならず、時間が足りないこともある
- 他のチームへは共有していなかったので、MTGが設定されることもあった
- 新メンバーが加わった際には実施が難しい
- がんばるタイムがあることで、他の時間帯は多少の集中力を欠いてもよいという気の緩みにつながってしまう
結論
良い点もありましたが、改善が必要な点も多く、最後の頃は形骸化してしまっていました。 時間を変えてみようという提案もありましたが、そもそも、基本的にいつでも集中できる環境を目指すのが良いという結論になりました。
そのため、がんばるタイムは廃止し、今では以下を推奨しています。
- 各自がポモドーロテクニック等の生産性を上げる仕組みの導入
- チャットツールの使い方の見直し
- 急ぎでない場合はmentionしない
- 必要のないチャットルームからは抜ける
- 「必読」ルームを設定し、それ以外のチャットルームの内容は読まれないことを想定した仕事の仕方にする
今後もパフォーマンスアップに貢献しそうな仕組みがあれば、どんどん試していきたいと思います。