はじめに
フロントエンドエンジニアの川辺です。
今日は「時間術大全」という本について紹介したいと思います。
- 作者: ジェイク・ナップ,ジョン・ゼラツキー,櫻井祐子
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2019/06/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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本の紹介の前にこの本を紹介しようと思った背景から説明しようと思います。
僕は生産性を上げることが好きで学生の頃から
- Evernote
- Toodledo
- OmniFocus
- TaskChute
- Trello
- Googleスプレッドシート
- Todoist
- Googleカレンダー
- ホワイトボード
- 付箋
のようなツールを組み合わせて使ったり乗り換えたりを繰り返しているくらい時間管理や生産性を向上させることに関心がありました。
ちなみに現在はプライベートではTodoist+Googleカレンダー
を使っていて会社ではホワイトボード+付箋
を試しています。まだまだ自分の中で試行錯誤を繰り返していますが気が向いたらいつかブログで紹介するかもしれません。
とにかく、そんな僕だからこそこの本を読んだ時に衝撃を受けました。
この本の良いところは、二人の時間オタクな著者が仕事やプライベートで生活していく中で「自分にとって一番大事なことのために時間を使うためにはどうすれば良いか?」という観点で、日々の生活の中で戦術を立て、実践し、結果を検証し、自分たちにとって効果が大きかったものを紹介するというスタンスなところに魅力を感じました。
僕は今まで何度も時間術やタスク管理の本を読んでは感動して、自分も実践してみようと試みてハードルが高すぎて挫折した経験があります。
この本は著者の二人が様々な戦術を実際に試してみて効果があった実体験に基づいた内容を紹介してくれるのでとてもいいです。
前置きが長くなってしまいましたが、本の紹介に移りたいと思います。
本の紹介
ものすごくざっくりというと自分たちの時間の使い方のデフォルトが間違っているので、そのデフォルトの設定を自分で直して、自分にとって大事なことに時間を使おうという本です。
ここからは本書の抜粋です。
本書のシステム「メイクタイム」は、生産性とは関係ない。 作業効率を高めるとか、やるべきことを早く終わらせる、生活をアウトソーシングするという話じゃない。自分にとって大事なことをする時間をもっと作るためのノウハウだ。
本書では自分たちが忙しくしているのは「多忙中毒」と「無限の泉」の2つの要因が強力に関係していて、それらの「デフォルト」の設定を見直す戦略が紹介されています。
・ 多忙中毒 - 目の前の物事に反応せよ。迅速に対応せよ。予定を埋め、効率を高め、もっと仕事をこなせ…これが多忙中毒のデフォルトルールだ。
個人的には「いくら生産性を向上してもまた別の仕事や要求がやってくる」という言葉が印象的でした、本当にその通りだと思います。
・ 無限の泉 - 絶え間なく気を散らそうとするのが無限の泉だ。 - スマホやラップトップ、テレビは、ゲームやSNS、動画であふれている。 - 平均的な人はスマホを1日に4時間利用し、テレビ視聴にもう4時間を費やしている。
この間違っている自分のデフォルトを設定し直して、大事なことのために時間をつくる方法として、以下の「4ステップ」を毎日繰り返すというのがこの本の核心部分です。
・ ハイライト - 毎日「最重要事項」を選ぶ ・ レーザー - 「気を散らすもの」を撃退する ・ チャージ - 体を使って「脳を充電」する ・ チューニング - システムを調整、改善する
本書では各項目ごとに様々な戦略が紹介されていますが、著者も本書で言っているように、全部の戦略を実践する必要はなくて、気になったものを生活の中で試してみる、というスタンスが良いと思います。
いくつか具体的な戦略を紹介すると
ハイライト - 「今日時間を作ってやりたい大事なこと」をメモアプリ・カレンダー・ノート・ふせんどこでも良いので毎日書く レーザー - スマホの「通知」を全てオフにする チャージ - 野菜中心の食事、自然のままの食品を食べる チューニング - 結果を記録するために「メモ」をとる
などがあります。
本を読んだ感想
この本を読んでいて著者の二人がテック系の企業で働く中で日々試行錯誤した努力の結晶のような本だと思いました。
状況や立場が違うのでこの本に書かれていることを全て実践しようとは思わないけれども自分にとっても有益な戦術が多くありました。
レーザーの章でスマホで気を散らさないようにする戦略を読んでから自分のスマホの設定を大幅に見直してスマホを触る時間が劇的に少なくなりました。
本書の最後の方の話で著者のジェイクはGoogleを辞めて作家になって、ジョンは妻と一緒に仕事を辞めてヨットで世界を旅する生活を始めた、という話は興味深い話でした。おそらくただ生産性を上げただけではそのような人生を歩むことはなかったと思います。
僕も自分にとって一番大事なことのために時間を使い後悔のない人生を過ごしたいです。