モバイルアプリエンジニアの山下です。
LCLでは今年からエンジニアブログ編集部を立ち上げました。
現在はフロントエンド、バックエンド、モバイルアプリエンジニアの3人で活動しています。
今回は立ち上げから3ヶ月が経過したので、立ち上げた経緯とその効果を紹介したいと思います。
エンジニアブログを運営する目的
LCLでは以下の目的でエンジニアブログを運営しています。
ブランディング向上
主にエンジニア採用を意識したものです。LCLは社名・サービスともにまだまだ知名度が低い状況にあるため、応募者からするとエンジニアとして働きがいがある環境であるか不安に思われる可能性があります。そこでLCLに興味を持ってくれた応募者に対して、「この会社で働いてみたい(働いてもいいかな)」と思ってもらうことを第一目的としています。
そのため、ブログを通じて以下の点をアピールすることを目標としました。
- エンジニアがエンジニアらしく、働ける環境であること
- モチベーションの高いメンバーがいること
- 色々な技術・プロセスを幅広く習得できる環境であること
エンジニア界隈への貢献
業務を進める上でOSS・ドキュメント・検証記事など日頃から多くのアウトプットに支えられています。
LCLからも誰かに貢献できることを目標として継続的にアウトプットをするため、その一手段としてエンジニアブログを運営しています。
ブログ駆動開発
流行りの技術や業務改善を検証する際、その取り組みが有用と確証できないことが多いため後回しになりがちでした。また、業務として着手する場合は工数が無駄になってしまう可能性もあり、着手しづらいまま放置されていました。
そこで、ブログネタにすることを前提で取り組むことを予め宣言するようにしたところ、モチベーションと鮮度が高いうちに時間を割いて着手できるようになりました。
去年までの課題
LCLのエンジニアブログは2016年から運営されていますが、以下の課題がありました。
- 更新頻度が不安定
- 投稿する気はあるが後回しにしがち
- 更新内容の領域が狭い
- ブログネタが無い
- 執筆者が少ない
LCLのエンジニアは日頃の業務から検証内容や手順などをQiitaなどでドキュメント化して共有する文化があります。それに、業務を進める上でネタがないことはありません。
つまり、書き手とネタは揃っていたためブログの運用プロセスが管理されていないことが課題だと判断しました。
エンジニアブログ編集部の目的
去年までの課題を踏まえ、先陣を切って執筆のサポートを行えば開発部全体として継続的なアウトプットが可能になると考えたため、エンジニアブログの管理を行う編集部を立ち上げました。
エンジニアブログ編集部として、以下の目的を定義しています。
- 会社の名前で記事を書くため、最低限の質の担保
- 継続的に記事を公開するために、強制力を持たせる
- 個人ではなく、組織的に記事の質を向上する
会社の名前で記事を書くため、最低限の質の担保
やはり会社の名前で投稿する以上、個人で投稿するよりもセンシティブになります。
そこで、必要最低限のルールと執筆のコツをまとめた執筆ガイドラインを作成しました。
ルールの項目は次のとおりです。
- 投稿内容は「技術・働き方」に関するものであること
- 開発部合宿なら問題ないが、純粋な旅行日記などは相応しくない
- 秘匿すべき情報を隠す
- 記事中はもちろんのこと、コードやログの中にも含まれていないか確認する
- Access Key / Token
- Webhook などのURL
- プロジェクト名
- リポジトリ名
- モデル / オブジェクトの構造
- 社員の個人名 ..等
- 法的、倫理的にグレーな内容を避ける
- 画像関連の著作権違反に注意する
- 特にスクリーンショットに紛れていることが多い
- キャラクターの画像が使われている
- 広告に俳優やアイドルが写っている
- 否定しない
- 否定すると炎上する可能性が高まる
- もし否定する場合は個人の意見という旨を添える
以上のことに注意して、記事公開前は下書きを公開してチェックし合うようにしています。
継続的に記事を公開するために、強制力を持たせる
"強制力"というパワーワードを使っていますが、一方的に執筆を強制するという意味ではありません。
去年までの傾向から個人任せだと後回しにしがちになってしまうため、部員は互いに意識し合い(時には急かして)継続を絶やさないようにしています。
個人ではなく、組織的に記事の質を向上する
先にもありましたが、ガイドライン内のルールや誤字脱字などを公開前にチェックしたり、他職種の観点から良さそうなネタを提供することを全員で行うようにしています。 執筆者がタイトルや章、文中の図の構成に悩んだ際はMTGやチャット上で相談し合ったりしています。
エンジニアブログ編集部の活動内容
部活動として週に1回ランチMTGをしています。
MTGでは、以下のことをしています。
- 先週の記事の振り返り
- 参考ネタの共有
- ネタ出し
- ネタ整理・次回ネタの設定
- その他
先週の記事の振り返り
現在は『継続的に投稿すること』を第一目標としているため、KPIや数字を掲げた目標は設定していません。そのため、振り返る内容としては流入元、はてブ数くらいです。数字の掲げ方は今後の課題になっています。
参考ネタの共有
直近で話題になった記事やはてブのホットエントリーなどをみて、LCLとしても書けそうな題材があれば共有しネタにするかを判断します。
ここからブログ駆動開発やモブプロのネタになることも多いです。
ネタ出し
ネタや進捗の管理はTrelloで運用しており、日々ネタになりそうなものは分野問わず「持ち込みネタ」へ追加するようにしています。
ネタ整理・次回ネタの設定
溜まったネタを誰が担当するかを決定したり、書きたい人がいない場合はボツにしたりします。 直近の作業と関連するネタが有る場合は、編集部以外のメンバーへ依頼することもあります。
「アウトライン」以降は原則1人1カードとなるようにしているため、記事を公開してカードが無くなったら個人の「ネタ」から取ってくるようにしています。
その他
上記の他にも、エンジニアブログのメンテナンスや関連するエンジニア採用の施策などを検討したりしています。
MTGはブログの進捗が無く、MTG内容が少ない時も「継続」の意識を絶やさないために原則行うようにしています。
効果
継続率、はてブ数共に良い結果がでています。
継続率
編集部員は2週間に1記事を目標に取り組んでおり、この3ヶ月間は順調に継続できています。(2月は短いので許容)
はてブ数
この3ヶ月間で4本の記事がはてブ50超えを達成しました。
はてブ100超え 記事一覧
はてブ50超え 記事一覧
おわりに
私自身入社前にこのブログを読んだことが入社理由の1つになっています。 直近でも他社の方や採用応募を頂いた方から触れていただく機会があり、やはり知ってもらう・興味を持ってもらう媒体としてエンジニアブログは有用な手段ではないかと感じています。
執筆側として多くのフィードバックをいただく際は開発業務とは別の達成感があります。
ブログ駆動開発でちょっとした課題に取り組みやすくなったり、ブログネタを通じて技術の話題をメンバーとフェイス・トゥ・フェイスで話す機会が増え、ブログを書くこと以外にもいい影響が生まれました。
今後はエンジニアブログを通して、エンジニアの繋がりなども確率できればと考えています。 これからも継続的に投稿をしていきたいと思いますので、購読お願いいたします。