5月病と夏バテを併発しているモバイルアプリエンジニアの山下(@yamshta)です。
今回はYouTrackでアサインされたIssueを自動でひとつのカンバンに表示する設定を紹介します。
YouTrackってなに?
このタイトルに興味を持っていただいた方は存在をご存じかと思いますが、Jetbrains製のIssueトラッカーです。あまり認知度が高くないため、他社のエンジニアに話すと「聞いたことない」と言われることも多いですが、Jetbrains製らしい多機能さが魅力です。かく言う、私もLCLに入社して始めて知りました。
入社当初はMarkdownが使えなかったり、多機能すぎて謎が多かったのですが、開発も活発で以前よりも直感的に使いやすくなってきました。
なぜひとつのカンバンに表示する必要があるの?
LCLのエンジニアチームでは、全プロダクトのIssueを管理する「案件カンバン」の他に技術カテゴリごとに子カンバンを設けています。
案件カンバン:全プロダクトの機能開発などを管理(PM・ディレクター含む)
├バックエンドカンバン
├フロントエンドカンバン
├モバイルアプリカンバン
└インフラ・開発基盤カンバン
子カンバンに分割すると完全な優先度管理と若干の運用コストが上がりますが、閲覧性が上がるためメンバーは自分の担当分野の進捗に集中することができます。
例えば、バックエンドエンジニアであれば基本的にバックエンドカンバンだけを気にしていれば業務を進めることができます。
YouTrackは、ひとつのIssueを複数のカンバンに載せることができ、ステータスを変えることで他のカンバンにも同期されるため、カンバンを並行運用しやすくなっています。
この運用のメリデメやノウハウなどは id:kasei_san が今後記事を書いてくれると思います。
ここで問題なのは技術幅が広いメンバーは複数のカンバンを見なくてはいけないということです。
例えば、私の場合はモバイルアプリエンジニアですが、バックエンドやインフラ業務も担当することがありますし、最近はPMのような橋渡しの役割も行っているため全てのカンバンにアサインされたIssueが存在することがあります。
5つのカンバンを全てタブで開いておけば確認できるとはいえ、カンバンを跨いだ優先度管理や進行を都度行ったり来たりして操作するのは大変です。そのため、アサインされたIssueをひとつのカンバンでみれるようにする必要がありました。
どうやって自分だけのカンバンをつくるの?
実は以前からYouTrackにPersonal Boardという個人用のボード(カンバン)を作れる機能がありました。今回は純粋にその通りに作っただけなので特別なことはしていません。
手順
- create > board を選択
- Personal board を選択
- Board の作成
- Name:任意の名前
- Projects:このカンバンで管理したいプロジェクト
Saved Search:
Assigned to me
を選択Board Settings の変更:カンバンフローと同じ表示になるように設定する
Columnsを追加 & Swimlanesを「No swimlanes」に変更
(カンバンフローについては割愛します)
以上でアサインされたIssueが自動でここで作成したカンバンに表示されるようになります。
そもそもその運用で大丈夫なの?
一般的にはひとつのカンバンを職種を横断した全員で運用することが多いと思いますが、LCLでは自分たちに合った運用ができるように少しずつ変化を加えています。運用方法はいろいろと試行錯誤しており、現在も模索中です。
EMが不在の今、これらの変化はチームで課題感を持ち寄り、他のメンバーや時には他部署を巻き込みながら基盤づくりをしています。しかし、経験のあるEMやそれを主軸とするメンバーがいない中で進めていくのは非常にパワーが必要な状況です。
そのため、組織の課題をメンバーと一緒に解決してくれるEM/VPoEを募集しています。 EMやVPoEとして経験を積みたい、または経験を活かしたいという方はぜひ一度話をさせてください。
応募前面談もありますので、お気軽にご連絡ください。